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見てないけど映画レビュー アメリ

子供のころ、レンタルビデオ屋に行くのが好きだった。お金がなかったので、何時間も棚の前でパッケージの写真や裏面を読んでどんな映画か想像した。だからか、映画を観ていないけど、勝手にストーリーを頭の中で作って、観たような気持ちになってしまった映画が何本かある。

私の中でその代表格と言えるのがアメリだ。

全然観てないし、裏面のあらすじも忘れてしまったし、完全にオドレイトトゥのパッケージ写真だけで作ったアメリのあらすじはこうだ。

舞台はフランスの田舎町。過疎化が進んで寂しいながらも、昔ながらの田園風景が残された美しい村だ。アメリはそこで父親と2人暮らしをしている。母親はとうの昔に病気で亡くなった。父親は寡黙だが、昔から続けている小さなレストランで腕を振るっている。アメリはそこで父親の手伝いをしながら、これからも穏やかに暮らしていく。はずだった。

ある日、借金取がレストランに訪れる。聞けば、父親は多額の借金を隠していたのだ。理由はレストランの業績不振。無理もない、この村の人口はどんどん減り、売上は確かにここ数年ずっと下がっていた。父親は店を辞める覚悟を決めるが、唯一母親の思い出が残るこの店を辞めたくなかったアメリは咄嗟に言ってしまう。

支払いを待ってください、私がこの店の売上を上げて借金を返しますから。

こうしてアメリは無謀な問題を抱えることになってしまった。その頃、村に見慣れない男がやってくる。詐欺師だ。彼は甘いマスクを活かし、あらゆるところから金を巻き上げてきた指名手配犯だ。逃亡の末、この村に流れ着いてきた。

村に着いてから事故を起こした男はアメリに発見され、介抱される。また、アメリの自宅がレストランであることを知った男は懐かしい記憶を思い出す。彼の亡くなった祖母もレストランを営んでいて、そこで食べたクレームブリュレの味を。

その話に興味を持ったアメリ。2人でフランスで1番のクレームブリュレを作ってみないかと持ちかけ、祖母の記憶をきっかけに人間の心を取り戻した詐欺師は賛同する。こうして奇妙な2人の挑戦が始まった。

最後まで書くと長いので一旦ここで区切ります。ま、最後は詐欺師のおばあちゃんのレシピを見つけることができ、それを改良することで、納得のいく味を作ることができた2人は無謀にもパティシエのコンテストに出場。結果はもちろん散々でみんなからも馬鹿にされる始末でしたが、逆にメディアに取り上げられるきっかけにもなり、店は大繁盛。良いスタートが切れそうだ、というところで映画は終わる。

途中、詐欺師を追う警察が村まで来て、コンテスト直前に詐欺師が連行されるシーンはひやひやもの。せっかく頑張ったのにここで逮捕か!?というもどかしい場面。

大体こういう時はギリギリコンテストに間に合うというのが映画のお約束でもあるのだが、結局詐欺師は間に合いません。ここはちょっと意外でしたが、アメリが1人でも立ち向かうんだ!という覚悟を決めた場面でもあり、印象的。

クレームブリュレが全面的に押し出されているのでパッケージ写真にはスプーンが写ってる。

また、景色も良かった。フランスの田園風景は綺麗だったし、レストランが舞台なこともあってフランスの田舎料理が美味しそうだった。

また主演のオドレイトトゥの田舎感も良かった。田舎娘でファッションも地味なんだけどセンスがあってよく見るとオシャレ。これが女子人気を獲得した理由のひとつとも言える。また詐欺師役の俳優がイケメンで文句のつけようがない。

こういった田舎町なのに、どこかオシャレで可愛くてまたイケメンを持ってくるというバランス感覚の良さは監督のセンスの賜物。さすがである。



完全に私の中でこれで出来上がってしまっているので、なんかもう観なくいいやと思っていたら、実は全然違うストーリーらしい。当たり前だけど。フランスだけどパリが舞台でアメリも田舎娘ではなく今時のオシャレガールらしいというのを、会話の中でさらっと聞いたのがここ最近の1番の衝撃。

全然違うっぽいので、観てもいいけどここまでくると、もうわざわざ自分の中のアメリ像を壊す必要はないのではないかと思えてくる。。

誰か私のストーリーを映像化してくれないかなー笑